社会保険労務士試験に楽に合格する方法論を研究するサイト
社会保険労務士試験情報局
トップページ過去問研究室(労働安全衛生法) 平成14年労基-第8問(安全衛生管理体制)
■社会保険労務士試験過去問研究室




■平成14年労基-第8問(労働安全衛生法に定める安全衛生管理体制)

労働安全衛生法に定める安全衛生管理体制に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(A)事業者は、産業医を選任するに当たっては、衛生委員会に調査審議させ、その意見を聴かなければならない。

(B)労働安全衛生規則においては、常時300人未満の労働者を使用する事業場に置かれる産業医は、少なくとも3か月に1回作業場等を巡視し、作業方法又は衛生状態に有害のおそれがあるときは、直ちに、労働者の健康障害を防止するため必要な措置を講じなければならないと規定されている。

(C)安全管理者は、都道府県労働局長又は都道府県労働局長の指定する者が行う講習を修了した者のうちから選任しなければならない。

(D)定期に行われる健康診断、労働安全衛生法第66条第4項の規定による指示を受けて行われる臨時の健康診断、同法第66条の2の労働者が自ら受けた健康診断及び同法に基づく省令の規定に基づいて行われる医師の診断、診察又は処置の結果並びにその結果に対する対策の樹立に関することは、衛生委員会の付議事項とされており、これらの健康診断の結果には、受診労働者個々の健康診断結果も含まれる。

(E)安全委員会、衛生委員会又は安全衛生委員会を設けている事業者以外の事業者は、安全又は衛生に関する事項について、関係労働者の意見を聴くための機会を設けるようにしなければならない。



■解説

(A)誤り
法13条1項、法18条1項
衛生委員会の調査審議事項に産業医の選任に関することは含まれていない。
もちろん意見を聴く必要もない。

(B)誤り
則15条1項
産業医は少なくとも毎月1回作業場等を巡視し、作業方法又は衛生状態に有害の恐れがあるときは、直ちに労働者の健康障害を防止するため必要な措置を講じなければならない。
なお、この規定は事業場の規模に関係なく適用される。

(C)誤り
法11条1項、則5条
安全管理者は、次の者の中から選任しなければならない。
1. 次のいずれかに該当する者で、安全に係る技術的事項を管理するのに必要な知識についての研修であって厚生労働大臣が定めるものを修了したもの
(1)大学又は高等専門学校における理科系統の正規の課程を修めて卒業し、その後産業安全の実務経験が2年以上の者
(2)高等学校又は中等教育学校において理科系統の正規の学科を修めて卒業し、その後産業安全の実務経験が4年以上の者
2.労働安全コンサルタント
3.上記1、2の他、厚生労働大臣が定める者

(D)誤り
法18条1項、則22条7号、昭和63年9月16日基発602号
定期健康診断、臨時の健康診断、自発的健康診断等の結果並びにその結果に対する対策の樹立に関することは衛生委員会の付議事項とされている。
しかし、審議事項となっている健康診断の結果には、受診労働者個々の健康診断結果は含まれず、職場の健康管理対策に資する内容のものであればよいとされている。

(E)正解
則23条の2
具体的には、安全衛生の委員会、労働者の常会、職場懇談会等で労働者の意見を聴くための措置を講じる必要がある。

  

→社会保険労務士試験過去問研究室(労働安全衛生法)に戻る
Copyright (C) 2005 社会保険労務士試験情報局 All Rights Reserved