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トップページ社会保険労務士試験情報局ブログ版バックナンバー健康保険法その1 2006/04/21
■健康保険法




■傷病手当金の支給期間

健康保険の被保険者が「療養するために労務不能」となり、賃金を受けることができない場合は、傷病手当金が支給されます。

その傷病手当金の支給期間は、支給開始日より1年6月となっています。

もしその間に「休職→復職→休職」を繰り返した場合は、復職した時点で治癒とみなされ、期間がリセットされるのかどうかですが、このあたりは実務でも微妙なケースが多いので私なりに理解している考え方を書きたいと思います。(いつも間違って覚えてないかヒヤヒヤもんなですが・・・)

では、はじまり、はじまり・・・。(笑)

傷病手当金の支給期間は、同一の疾病について、支給を開始した日から起算して1年6月までです。

これは、継続して受給しているかまたは、間に労務可能期間があり断続して受給しているか問わず支給開始日から1年6月たった地点で、支給は打ち切りになります。

同一の疾病とは、一般的にその疾病が「治癒」するまでをいいます。

しかし、健康保険上では、「治癒」の認定方法が、医学的判断とは異なり、「社会通念上の治癒」という考え方を採用しています。

「社会通念上の治癒」とは、医学的には「治癒」といえない状態であっても、症状を認めずに、相当期間就業後に再び同一疾病で再発したときには、「治癒」とみなす取扱いをいいます。

その判断は実務上、次のような状態から総合的に判断してます。

(1)6ヶ月以上医師の治療を受けていない
(2)前疾病の治療中止時の所見
(3)その後の症状経過
(4)就業状態等

よって、「社会通念上の治癒」が認められた場合は、前疾病に対する傷病手当金の継続でなく、(例え病名が同一であっても)新たな疾病での労務不能とみなして、新たに傷病手当金の支給が開始されます。(最高1年6月)

しかし、「社会通念上の治癒」とみなされない場合は、前疾病に対する傷病手当金の継続として、最初の支給開始日から1年6月たった時にいくら労務不能状態であっても、支給は終了してしまいます。

説明だけだと分かりにくいと思いますので、具体例をあげますと。

(例)
平成16年1月1日に支給開始
平成16年11月30日に復職 ← 傷病手当金は不支給

平成17年5月1日に同一病名で労務不能 ←傷病手当金支給開始
平成17年7月1日現在、労務不能

平成16年12月1日から平成17年4月30日までの期間で「社会的治癒」と認められたら、平成17年7月1日以降も傷病手当金の受給は可能。

しかし、「社会通念上の治癒」と認められない場合は、支給開始日から1年6月の期間満了で平成17年7月1日より傷病手当金は支給されない。

でも、実務上は「社会通念上の治癒」かどうかの判断も難しいんですが・・・。


(試験情報)
社会保険労務士試験センターのHPで第38回(平成18年度)社会保険労務士試験の詳細が公示されています。
受験申込受付期間は、平成18年4月17日(月)から平成18年5月31日(水)までです。

なお、郵送での申込は平成18年5月31日(水)までの消印があるものが有効なんで注意してくださいね。

参考
社会保険労務士試験センター

  

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