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トップページ社会保険労務士試験情報局ブログ版バックナンバー健康保険法その2 2006/06/12
■健康保険法




■傷病手当金と老齢退職年金等の調整方法

任意継続被保険者等の退職者に対して傷病手当金が支給される場合に、同時に老齢退職年金等の給付を受けることができる場合の調整方法については、障害厚生年金等を受けることができる場合と同様なんですが、念のために書いておきますね。

任意継続被保険者等の退職者に対して傷病手当金が支給される場合に、同時に老齢退職年金等の給付を受けることができる場合は、原則として年金が優先し、傷病手当金は支給されません。

そして、年金額を360で割った額(1円未満の端数は切り捨て)が傷病手当金の日額より少ない場合は、その差額が傷病手当金として支給されることになります。

ただし、年金が全額支給停止になっている場合は、傷病手当金は支給されますよ。

また、老齢退職年金等を裁定請求している途中で、まだ裁定されていない場合は、傷病手当金の制度趣旨(生活保障給付)という点を考慮して、傷病手当金が支給されます。(もちろん、遡って年金が裁定された場合は、その部分の傷病手当金は返還しないといけません。)

ちなみに、裁定されて、年金証書が届いているが、実際に支給されていない(支給日の関係で)場合は、傷病手当金は調整されることになります。

なお、健康保険の保険者は、傷病手当金の支給を行う場合に、被保険者が、障害厚生年金や障害手当金、老齢退職年金等を受けているかどうか「年金保険者」に対して調査することができます。

以上

(ご注意)
平成19年4月1日から任意継続被保険者期間中に労務不能状態になっても傷病手当金は支給されなくなりました。
しかし、退職後の傷病手当金の継続受給の要件を満たした人が、たまたま任意継続被保険者となった場合は、継続受給として傷病手当金を受けることができますので注意してくださいね。

  

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