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トップページ社会保険労務士試験情報局ブログ版バックナンバー健康保険法その2 2006/08/04
■健康保険法




■もらえる?資格喪失後の出産育児一時金(解説編)

昨日は、健康保険法のマニアックな規定から問題を出しましたが、みなさんいかがだったでしょう?

問題ページに戻らなくてもいいように、再度問題からアップして、解説を書きたいと思います。

(問題)
引き続き1年以上被保険者であった者が退職しました。

そして、資格喪失後に妊娠しましたが、妊娠5月で早産しました。

この場合は、資格喪失後の出産育児一時金を受けることができるでしょうか?

(解説)
みんさん気になっているかもしれませんので、いきなり答えからです。(笑)

資格喪失後に妊娠したときでも、引き続き1年以上被保険者であったこと、資格喪失後6月以内に出産(出産の定義は「妊娠4月以上の分娩」ですよ。)したこと、という要件を満たしていれば、資格喪失後の出産育児一時金を受給することが可能です。

よって事例の場合は、「妊娠5月の早産」なので、この要件にあてはまり、支給されることになります。

まあ、現実には少ない特殊なパターンだと思いますが・・・。

参考に根拠となる行政解釈をご紹介しておきますね。

「資格喪失後受胎したことが明らかな場合でも、資格喪失後6月以内に出産したときは出産に関する保険給付を行う。(昭和8年4月25日保規第142号)」

以上


(ご注意)
平成19年4月1日から資格喪失後6か月以内に出産した場合の出産手当金は廃止されています。(出産育児一時金は支給される)
また、任意継続被保険者期間中に出産したとしても出産手当金は支給されません。(出産育児一時金は支給される)
しかしながら、退職後の出産手当金の継続受給の要件を満たした人が、たまたま任意継続被保険者となった場合は、継続受給として残りの期間の出産手当金を受けることができますので注意してくださいね。

  

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