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トップページ社会保険労務士試験情報局ブログ版バックナンバー 2006/10/21
■労働基準法




■労働相談

実務上の事例なんで、詳しくはかけないんですが、今日はある会社の人から次のような質問を受けました。

勤めている社員が、自分の給与の振込口座を「主人名義の口座に変えてほしい」と言ってきたんだが大丈夫でしょうか?

よく聞いてみると、共働きの方で、給料日に自分口座から全額引出し、主人名義の口座に入金しているので、最初から主人口座に入金してもらえてば楽と考えていたようです。

さあ、社会保険労務士を目指す受験生のみなさん、どうお答えしますか?

来年の社会保険労務士試験合格を目指し、今月から勉強を開始された人で、労働基準法から勉強をスタートしている人はそろそろ「賃金支払いの原則」まで進んでいるでしょうか。

結論からいうと、会社が従業員以外に給与を支払うのは、労働基準法違反となります。

労働基準法24条に「賃金支払いの原則」が規定されています。

1.賃金は通貨で支払う
※労働組合との協約がある場合、同意した労働者の賃金を口座振込(本人名義)する場合はOK

2.賃金は直接支払う
※代理人に支払うのもダメ(ただ単に本人の代わりにとりにきた使者にはOK)

3.賃金は全額支払う
※社会保険料等の本人負担分を控除すること、労使協定がある場合はOK

4.毎月1回以上払い
※臨時の賃金や賞与などはOK

5.一定期日払い
月によって給料日をころころ変えてはダメ。
「毎月末日」という決め方は特定されているのでOK。
しかし、「毎月第4月曜日」という決め方だと日にちがずれるのでダメ。

なので、今回の相談者には、「主人の口座に振り込むと労働基準法違反になるので、どうしてもというなら本人に直接現金で支給するのが良いと思います」とアドバイスしておきました。

以上

  

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