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トップページ過去問研究室(健康保険法) 平成15年健保-第1問(保険者)
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■平成15年健保-第1問(保険者)

保険者に関する次の記述のうち、正しいのはどれか。

(A)政府が管掌する健康保険の保険者の事務は、社会保険事務所と市町村が行う。

(B)健康保険組合は、適用事業所の事業主、その適用事業所に使用される被保険者、任意継続被保険者及び日雇特例被保険者で組織される。

(C)特例退職被保険者の保険者は、政府及び特定健康保険組合である。

(D)健康保険組合が解散する場合において、その財産をもって債務を完済することができないときは、当該健康保険組合は、設立事業所の事業主及び被保険者に対し、政令で定めるところにより、当該債務を完済するために要する費用の全部又は一部を負担することを求めることができる。

(E)共済組合の給付の種類及び程度は、健康保険法の給付の種類及び程度以上であることを要する。



■解説

(A)誤り
法5条2項
政府が管掌する健康保険の保険者の事務は、社会保険庁長官が行うとされている。
よって「社会保険事務所と市町村が行う」とする問題文は誤りである。

(B)誤り
法8条
健康保険組合は、適用事業所の事業主、その適用事業所に使用される被保険者及び任意継続被保険者をもって組織するとされており、日雇特例被保険者は含まれない。
なお、日雇特例被保険者の保険の保険者は、政府としその事務は社会保険庁長官が行うことになっている。(法123条)

(C)誤り
法附則3条1項
特例退職被保険者の保険者は特定健康保険組合のみである。

(D)誤り
法26条3項
健康保険組合が解散する場合において、その財産をもって債務を完済することができないときは、当該健康保険組合は、設立事業所の事業主に対し、政令で定めるところにより、当該債務を完済するために要する費用の全部又は一部を負担することを求めることができるとされている。
よって、被保険者に対しては、債務を完済するための費用負担を求めることはできないので問題文は誤りである。

(E)正解
法200条2項
国に使用される被保険者等も健康保険の被保険者であるが、同時に共済組合の組合員である場合には健康保険の給付をなさず、共済組合からの給付が優先されることになっている。(法200条1項)
これは、共済組合が健康保険事業の実質上の代行をなし得るものと認められるからである。
よって、代行するものである以上、その給付の種類及び程度は、健康保険の給付及び程度以上でなければならないとされている。

  

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