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健康保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。 (A)被保険者が、業務外の事由による疾病で労務に服することができなくなり、4月25日から休業し、傷病手当金を請求したが、同年5月末日までは年次有給休暇を取得したため、同年6月1 日から傷病手当金が支給された。この傷病手当金の支給期間は、同年4月28日から起算して1年6か月である。 (B)被保険者が、業務外の事由による疾病で労務に服することができなくなり、6月4日から欠勤し、同年6月7日から傷病手当金が支給された。その後病状は快方に向かい、同年9月1日から職場復帰したが、同年12月1日から再び同一疾病により労務に服することができなくなり欠勤したため、傷病手当金の請求を行った。この傷病手当金の支給期間は、同年6月7日から起算して1年6か月である。 (C)4月1日に任意継続被保険者となった女性が、健康保険の被保険者である男性と同年10月1日に婚姻し、その女性が、夫の健康保険の被扶養者となる要件を満たした場合には、その日に任意継続被保険者の資格を喪失する。 (D)適用事業所に期間の定めなく採用された者について、就業規則に2か月の試用期間が定められている場合は、その間は被保険者とならず、試用期間を経過した日の翌日から被保険者となる。 (E)3歳に満たない子を養育する被保険者が、厚生年金保険法第26条に基づく標準報酬月額の特例の申出を行い、従前標準報酬月額が同法第43条第1項に規定する平均標準報酬額の計算の基礎とされた場合、健康保険法の傷病手当金に係る日額は、当該従前標準報酬月額に基づいて算出する。(一部改正)
(A)誤り 法99条2項、昭和25年3月14日保文発第571号、昭和26年1月24日保文発第162号 傷病手当金の支給期間は、同一の疾病又は負傷及びこれにより発した疾病に関しては、その支給を始めた日から起算して1年6か月を超えないものとされている。 報酬を全額受けている者の支給開始日は、報酬の支給が停止された日から、または、減額支給されることになりその支給額が傷病手当金の額より少なくなった日から起算されることになっている。 問題文の事例の場合、傷病手当金の支給開始日は6月1日となる。 よって、「同年4月28日から起算して1年6か月」とした問題文は誤りとなる。 (B)正解 法99条2項 傷病手当金の支給期間は、同一の疾病又は負傷及びこれにより発した疾病に関しては、その支給を始めた日から起算して1年6か月を超えないものとされている。 傷病手当金の支給期間である支給開始日より1年6か月の意味は、1年6月分の傷病手当金が支給されるということではなく、支給開始日から1年6か月間という期間を意味し、その間に労務可能となった期間も含まれることになる。 よって、問題文は正解となる。 (C)誤り 法38条 任意継続被保険者の資格喪失事由に該当すれば、自動的に資格を喪失することになり、列挙された事由に該当する場合以外は任意に資格を喪失させることはできない。 よって、健康保険の被扶養者となった場合でも任意継続被保険者の資格は喪失しないため、「任意継続被保険者の資格を喪失する」とした問題文は誤りとなる。 (参考)
(D)誤り 法3条1項、昭和26年11月28日保発第5177号 事業所の規定により一定期間は臨時又は試みに使用すると称し又は雇用者の出入が頻繁で永続するか否か不明であるからと称して資格取得届を遅延させるものは臨時使用人と認めず、雇い入れの当初より被保険者とすることとされている。 よって、「その間は被保険者とならず、試用期間を経過した日の翌日から被保険者となる。」とした問題文は誤りとなる。 なお、新たに使用されることになった者が、当初から自宅待機とされた場合の被保険者資格については、雇用契約が成立しており、かつ、休業手当等が支払われるときは、その休業手当等の支払の対象となった日の初日に被保険者資格を取得する。(昭和50年3月29日保険発第25号・庁保険発第8号) (E)誤り 法99条 傷病手当金の日額は、厚生年金保険法に規定する「3歳に満たない子を養育する被保険者等の標準報酬月額の特例」が適用される場合であっても、従前標準報酬月額に基づいて算出しない。 よって、問題文は誤りとなる。 |
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