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トップページ過去問研究室(厚生年金保険法) 平成24年厚年-第8問(調査、資料の提供、立入検査等)
■社会保険労務士試験過去問研究室




■平成24年厚年-第8問(調査、資料の提供、立入検査等)

厚生年金保険法が定める調査、資料の提供、立入検査等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(A)厚生労働大臣は、被保険者の資格、標準報酬、保険料又は保険給付に関する決定に関し、必要があると認めるときは、事業主及び被保険者に対して、文書その他の物件を差し押え、又は提出させることができる。

(B)厚生労働大臣は、被保険者の資格、標準報酬、保険料又は保険給付に関する決定に関し、必要があると認めるときは、当該職員をして事業所に立ち入って関係者に質問し、若しくは帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。

(C)厚生労働大臣は、第1号厚生年金被保険者の資格、標準報酬又は保険料に関し必要があると認めるときは、第1号厚生年金被保険者であり、若しくはあった者(以下「被保険者等」という。)又は健康保険若しくは国民健康保険の被保険者若しくは被保険者であった者の氏名及び住所、個人番号、資格の取得及び喪失の年月日、被保険者等の勤務又は収入の状況その他の事項につき、官公署、健康保険組合若しくは国民健康保険組合に対し必要な資料の提供を求め、又は銀行、信託会社その他の機関若しくは事業主その他の関係者に報告を求めることができる。(全部改正)

(D)実施機関は、必要があると認めるときは、年金たる保険給付の受給権者に対して、その者の身分関係、障害の状態その他受給権の消滅、年金額の改定若しくは支給の停止に係る事項に関する書類その他の物件の提出を命じ、又は当該職員をしてこれらの事項に関し受給権者に質問させることができる。(一部改正)

(E)受給権者に関する調査において、質問を行なう職員は、その身分を示す証票を携帯し、かつ、関係者の請求があるときは、これを提示しなければならない。



■解説

(A)誤り
法100条1項
厚生労働大臣は、被保険者の資格、標準報酬、保険料又は保険給付に関する決定に関し、必要があると認めるときは、事業主に対して、文書その他の物件を提出すべきことを命じ、又は当該職員をして事業所に立ち入って関係者に質問し、若しくは帳簿、書類その他の物件を検査させることができることになっている。
よって、「事業主及び被保険者に対して」、「文書その他の物件を差し押え、又は提出させる」とした問題文は誤りとなる。
なお、第2号厚生年金被保険者、第3号厚生年金被保険者又は第4号厚生年金被保険者及びこれらの者に係る事業主については、この規定は、適用しないこととされている。(法100条4項)

(B)正解
法100条1項
厚生労働大臣は、被保険者の資格、標準報酬、保険料又は保険給付に関する決定に関し、必要があると認めるときは、事業主に対して、文書その他の物件を提出すべきことを命じ、又は当該職員をして事業所に立ち入って関係者に質問し、若しくは帳簿、書類その他の物件を検査させることができることになっている。
よって、問題文は正解となる。
なお、第2号厚生年金被保険者、第3号厚生年金被保険者又は第4号厚生年金被保険者及びこれらの者に係る事業主については、この規定は、適用しないこととされている。(法100条4項)

(C)正解
法100条の2第5項
厚生労働大臣は、第1号厚生年金被保険者の資格、標準報酬又は保険料に関し必要があると認めるときは、第1号厚生年金被保険者であり、若しくはあった者(以下「被保険者等」という。)又は健康保険若しくは国民健康保険の被保険者若しくは被保険者であった者の氏名及び住所、個人番号、資格の取得及び喪失の年月日、被保険者等の勤務又は収入の状況その他の事項につき、官公署、健康保険組合若しくは国民健康保険組合に対し必要な資料の提供を求め、又は銀行、信託会社その他の機関若しくは事業主その他の関係者に報告を求めることができることになっている。
よって、問題文は正解となる。

(D)正解
法96条1項
実施機関は、必要があると認めるときは、年金たる保険給付の受給権者に対して、その者の身分関係、障害の状態その他受給権の消滅、年金額の改定若しくは支給の停止に係る事項に関する書類その他の物件の提出を命じ、又は当該職員をしてこれらの事項に関し受給権者に質問させることができることになっている。
よって、問題文は正解となる。

(E)正解
法96条2項
受給権者に関する調査で質問を行なう当該職員は、その身分を示す証票を携帯し、かつ、関係者の請求があるときは、これを提示しなければならないことになっている。
よって、問題文は正解となる。

  

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