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トップページ > 過去問研究室(労働保険徴収法)> 平成21年労災-第8問(労働保険の適用等) | |||||
■社会保険労務士試験過去問研究室 | |||||
労働保険の保険料の徴収等に関する法律の適用に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。なお、以下において、「労働保険徴収法」とは「労働保険の保険料の徴収等に関する法律」のことである。 (A)労災保険の保険関係が成立している建設の事業が数次の請負によって行なわれる場合には、その事業を一の事業とみなし、元請負人のみをその事業の事業主としている。この場合において、雇用保険に係る保険関係については、元請負人のみをその事業の事業主とするのではなく、それぞれの事業ごとに労働保険徴収法が適用される。 (B)労災保険の保険関係が成立している建設の事業が数次の請負によって行われる場合には、その事業を一の事業とみなし、元請負人のみをその事業の事業主としている。この場合において、元請負人及び下請負人が、当該下請負人の請負に係る事業に関して、当該下請負人を事業主とする認可申請書を所轄都道府県労働局長に提出し、所轄都道府県労働局長の認可があったときは、当該請負に係る事業については、当該下請負人が元請負人とみなされる。 (C)常時300人以下の労働者を使用する建設の事業の事業主は、事業の期間が予定される有期事業(一括有期事業を除く。)については、労働保険事務組合に労働保険事務の処理を委託することはできない。 (D)労災保険に係る保険関係が成立している事業のうち建設の事業の事業主は、労災保険関係成立票を見易い場所に掲げなければならない。 (E)労災保険に係る保険関係が成立している事業のうち請負による建設の事業であって、賃金総額を正確に算定することが困難なものについては、その事業の種類に従い、請負金額(一定の場合には、所定の計算方法による。なお、当分の間、請負金額に108分の105を乗じて得た額(その額に1円未満の端数があるときは、これを切り捨てる。)とする。)に労務費率を乗じて得た額を賃金総額とする。(一部改正)
(A)正解 法8条1項、則7条 請負事業の一括は、労災保険に係る保険関係が成立している事業のうち建設の事業が、数次の請負により行われる場合に法律上当然に行われることになっている。 この場合においても雇用保険に係る保険関係については、請負事業の一括が行われない。 よって、問題文は正解となる。 (B)正解 法8条2項、則8条 請負事業の一括は、労災保険に係る保険関係が成立している事業のうち建設の事業が、数次の請負により行われる場合に法律上当然に行われることになっている。 そして、請負事業の一括が行われた場合は、元請負人のみを当該事業の事業主とすることになっている。 しかし、請負事業の一括が行われる場合であっても、下請負事業の請負金額が1億9,000万円以上であるとき、又は、概算保険料額が160万円以上であるときは、元請負人及び下請負人が共同で「下請負人を事業主とする認可申請書」を提出(保険関係の成立日の翌日から10日以内に労働基準監督署長を経由して都道府県労働局長に提出)し、その認可を受けることにより、下請負人をその請負に係る事業の事業主とすることができることになっている。 よって、問題文は正解となる。 (C)誤り 法33条1項、則58条2項 労働保険事務組合に労働保険事務の処理を委託することができるのは、常時300人(金融業若しくは保険業、不動産業又は小売業を主たる事業とする事業主については50人、卸売業又はサービス業を主たる事業とする事業主については100人)以下の労働者を使用する事業主とされているため、この要件を満たしている場合は、有期事業であっても労働保険事務組合に労働保険事務の処理を委託することができる。 よって、「労働保険事務組合に労働保険事務の処理を委託することはできない」とした問題文は誤りである。 (D)正解 則74条 労災保険に係る保険関係が成立している事業のうち建設の事業に係る事業主は、労災保険関係成立票を見易い場所に掲げなければならないことになっている。 よって、問題文は正解となる。 (E)正解 法11条3項、則12条、則13条、則附則1条の2 労災保険に係る保険関係が成立している事業のうち、請負による建設の事業であって、賃金総額を正確に算定することが困難なものについては、原則として請負金額(当分の間、請負金額に108分の105を乗じて得た額(その額に1円未満の端数があるときは、これを切り捨てる。))に則別表第2に掲げる率(労務費率)を乗じて得た額を賃金総額とすることになっている。 よって、問題文は正解となる。 (参考) 請負金額には、事業主が注文者その他の者からその事業に使用する物の支給を受け、又は機械器具等の貸与を受けた場合には、支給された物の価額に相当する額又は機械器具等の損料に相当する額を請負代金の額に加算する。 しかし、機械装置の組立又は据付の事業の場合は、機械の装置の支給を受けたとしても、その価額に相当する額を請負代金の額に加算せず、請負代金に機械装置の価額が含まれているときは、その価額に相当する額を請負代金の額から控除することになっている。 |
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