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トップページ > 過去問研究室(労働基準法)> 令和1年労基-第4問(労働基準法に定める労働契約等) | |||||
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労働基準法に定める労働契約等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。 (A)労働契約の期間に関する事項は、書面等により明示しなければならないが、期間の定めをしない場合においては期間の明示のしようがないので、この場合においては何ら明示しなくてもよい。 (B)中小企業等において行われている退職積立金制度のうち、使用者以外の第三者たる商店会又はその連合会等が労働者の毎月受けるべき賃金の一部を積み立てたものと使用者の積み立てたものを財源として行っているものについては、労働者がその意思に反してもこのような退職積立金制度に加入せざるを得ない場合でも、労働基準法第18条の禁止する強制貯蓄には該当しない。 (C)使用者は、女性労働者が出産予定日より6週間(多胎妊娠の場合にあっては、14週間)前以内であっても、当該労働者が労働基準法第65条に基づく産前の休業を請求しないで就労している場合は、労働基準法第19条による解雇制限を受けない。 (D)使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少なくとも30日前にその予告をしなければならないが、予告期間の計算は労働日で計算されるので、休業日は当該予告期間には含まれない。 (E)使用者は、労働者が自己の都合により退職した場合には、使用期間、業務の種類、その事業における地位、賃金又は退職の事由について、労働者が証明書を請求したとしても、これを交付する義務はない。
(A)誤り 法15条1項、則5条、平成11年1月29日基発45号 期間の定めのある労働契約の場合はその期間、期間がない労働契約の場合はその旨を明示しなければならないことになっている。 よって、「何ら明示しなくてもよい。」とした問題文は誤りとなる。 (B)誤り 法18条1項、昭和25年9月28日基収2048号 使用者以外の第三者たる商店会又はその連合会等が労働者の毎月受けるべき賃金の一部を積み立てたものと使用者の積み立てたものを財源として行っているものであっても、その雇用される労働者がその意思に反しても加入せざるを得ないようになっている場合においては、労働者の労働契約に付随する貯蓄の契約となり、法18条第1項(強制貯蓄)の規定に抵触する。 よって、問題文は誤りとなる。 (C)正解 法19条、法65条、昭和25年6月16日基収1526号 6週間以内に出産する予定の女性労働者が休業を請求せず引き続き就業している場合は、法19条の解雇制限期間にはならない。 よって、問題文は正解となる。 (D)誤り 法20条1項、昭和24年6月18日基発1926号 解雇予告は少なくとも30日前にしなければならない。予告期間の計算については、労働基準法に特別規定がないから民法の一般原則によることとなり、解雇予告がなされた日は算入されず、その翌日より計算され、期間の末日の終了をもって期間の満了となるので、解雇の効力発生の日との間に、中30日間の期間を置く必要がある。また、30日間は労働日でなく暦日で計算されるので、その間に休日又は休業日があっても延長はされない。 よって、「予告期間の計算は労働日で計算」とした問題文は誤りとなる。 (E)誤り 法22条1項 退職時の証明書の請求権発生の要件である「退職の場合」とは、労働者の自己都合退職の場合に限らず、使用者により解雇された場合や契約期間の満了により自動的に契約が終了する場合も含まれ、退職原因の如何を問わない。また、請求の時期は、必ずしも退職と同時に請求しなければならないものではないと解されている。 よって、「これを交付する義務はない。」とした問題文は誤りとなる。 |
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