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トップページ > 過去問研究室(労災保険法)> 平成27年労災-第7問(年金たる保険給付) | |||||
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年金たる保険給付に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記AからEまでのうちどれか。 (ア)年金たる保険給付の支給は、支給すべき事由が生じた月から始められ、支給を受ける権利が消滅した月で終了する。 (イ)年金たる保険給付の支給に係る給付基礎日額に1円未満の端数があるときは、その端数については切り捨てる。 (ウ)傷病補償年金は、休業補償給付と併給されることはない。 (エ)遺族補償年金を受ける権利を有する者の所在が1年以上明らかでない場合には、当該遺族補償年金は、同順位者があるときは同順位者の、同順位者がないときは次順位者の申請によって、その所在が明らかでない間、その支給を停止されるが、これにより遺族補償年金の支給を停止された遺族は、いつでも、その支給の停止の解除を申請することができる。 (オ)遺族補償年金を受けることができる遺族が、遺族補償年金を受けることができる先順位又は同順位の他の遺族を故意に死亡させたときは、その者は、遺族補償年金を受けることができる遺族でなくなり、この場合において、その者が遺族補償年金を受ける権利を有する者であるときは、その権利は、消滅する。 (A)(アとイ) (B)(アとオ) (C)(イとエ) (D)(ウとエ) (E)(ウとオ)
(ア)誤り 法9条1項 年金給付たる保険給付の受給権そのものは、それが支給されるべき事由が生じた時点で生じ、受給権の消滅事由が生じた時点で消滅するわけであるが、その受給権の具体的な内容としての保険給付は、受給権の生じた月の翌月から受給権の消滅した月まで月を単位として支給されることになっている。 よって、「支給すべき事由が生じた月から始められ」とした問題文は誤りとなる。 (イ)誤り 法8条の5 算定した給付基礎日額に1円未満の端数が生じたときは、事務処理の便のため、端数切上げをすることとされている。 よって、「その端数については切り捨てる。」とした問題文は誤りとなる。 なお、平均賃金については、銭位未満の端数は切り捨てることになっている。(昭和22年11月5日基発第232号) (ウ)正解 法18条2項 傷病補償年金を受けることとなった者(傷病補償年金の支給決定を受けた者に限らず、傷病補償年金の支給要件を満たすことになった者をいう。)については休業補償給付の支給要件を満たす場合であっても、休業補償給付は支給しないこととされている。 よって、問題文は正解となる。 しかしながら、年金の支給は支給事由の生じた月の翌月から始め、支給を受ける権利が消滅した月で終わるので、傷病補償年金の支給事由が生じた場合には、その支給事由の生じた月の末日まで引き続き休業補償給付は行われることになる。 (エ)正解 法16条の5 遺族補償年金を受ける権利を有する者の所在が1年以上明らかでない場合には、当該遺族補償年金は、同順位者があるときは同順位者の、同順位者がないときは次順位者の申請によって、その所在が明らかでない間、その支給を停止することとされている。(この場合において、同順位者がないときは、その間、次順位者を先順位者とする。) なお、この規定により遺族補償年金の支給を停止された遺族は、いつでも、その支給の停止の解除を申請することができることになっている。 よって、問題文は正解となる。 (オ)正解 法16条の9 遺族補償年金を受けることができる遺族が、遺族補償年金を受けることができる先順位又は同順位の他の遺族を故意に死亡させたときは、その者は、遺族補償年金を受けることができる遺族でなくなり、この場合において、その者が遺族補償年金を受ける権利を有する者であるときは、その権利は、消滅することになる。 よって、問題文は正解となる。 ※誤っているものの組合せは、(ア)と(イ)であるため、(A)が正解となる。 |
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